陽の章 五禽戯


16 相克(そうこく)     

 

 「相克」とは、ある要素が別の要素を悪くする(克す)循環理論です。
 
 1 「水」は「火」を克(こく)す。つまり、水で火が消えるので。
 
 2 「火」は「金」を克す。金属は火で溶けるので。
 
 3 「金」は「木」を克す。金属の斧で木を切り倒すことができるので。
 
 4 「木」は「土」を克す。木の根が地面から水や栄養素を吸収するので。
 
 5 「土」は「水」を克す。土が水を吸い込むので。


 これを臓腑の関係でみると、「水」、つまり、腎機能が衰えてくると、「心」つまり、「心臓」の働きに悪影響が及ぶ、となります。

 同様に、「心臓」が不調になると、その悪影響は「金」、つまり、「肺」の呼吸機能に及びます。

 「肺」が悪くなると、「肝機能」に影響が及び、
 
 「肝臓」の不調は「脾胃」つまり消化の働きに悪影響をおよぼす、

 消化のはたらきが衰えると「腎」の排泄のはたらきに悪影響が及ぶといった具合です。
 
 

 
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